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インビザライン矯正を始める多くの方が「高額な治療費を少しでも抑えられないか」と考えるのは自然なことです。実は、インビザライン矯正は条件を満たせば医療費控除の対象となり、税金の一部が戻ってくる可能性があります。
インビザライン矯正は透明なマウスピースで歯を少しずつ動かしていく治療法で、目立ちにくさから人気を集めています。ただ、治療費は全体で50万円〜100万円程度かかることが多く、決して安いものではありません。
医療費控除を利用すれば、年間の医療費が10万円を超えた場合に所得税や住民税の一部が還付されるため、経済的負担を軽減できるのです。
では、インビザライン矯正は具体的にどのような場合に医療費控除の対象になるのでしょうか?また、いくら戻ってくる可能性があるのでしょうか?
この記事では、2025年最新の情報をもとに、インビザライン矯正の医療費控除について詳しく解説します。矯正治療を検討している方はぜひ参考にしてください。
医療費控除とは、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告を通じて所得税や住民税の一部が戻ってくる制度です。
具体的には、年間の医療費から「10万円」または「総所得金額等の5%」のいずれか少ない方の金額を差し引いた額が控除の対象となります。総所得金額が200万円未満の方は、10万円ではなく総所得金額の5%を差し引いて計算するため、10万円以下でも控除が受けられる場合があります。
対象となるのは、本人だけでなく生計を一にする家族(配偶者や子ども、親など)のために支払った医療費も含まれます。共働き夫婦の場合も「生計を一にする」と認められれば、どちらかがまとめて申告することができます。
ただし、生命保険や医療保険から受け取った保険金、高額療養費制度による給付金などがある場合は、それらを医療費の総額から差し引く必要があります。
医療費控除は、確定申告の期間内(翌年2月16日〜3月15日)に申告するのが原則ですが、還付申告の場合は翌年1月1日から5年以内であれば申告が可能です。2025年の確定申告期間は2月17日から3月17日までとなっています。
インビザライン矯正は条件によって医療費控除の対象になるかどうかが変わってきます。年齢や治療目的によって判断が分かれるため、それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。
子どものインビザライン矯正は、多くの場合で医療費控除の対象になります。小児矯正は見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音、顎の成長などに関わる「治療」が主な目的とされているためです。
国税庁の定義でも「発育段階にある子どもの不正咬合の矯正は治療と認められる」と明記されており、マウスピース型矯正装置(インビザライン)を用いた場合でも、歯科医師による必要性が認められれば控除対象になります。
子どもの矯正治療は、将来的な健康上の問題を予防するという医学的意義が認められやすいのです。
成人のインビザライン矯正については、医療費控除の対象となるかどうかがやや複雑です。単に「見た目をきれいにしたい」という審美目的だけの場合は控除の対象外となりますが、「噛み合わせや咀嚼機能の改善」といった治療目的で行われる場合には、控除対象となります。
例えば、歯並びの悪さが原因で以下のような問題がある場合は、治療と認められる可能性が高いです:
実際には、歯科医師からの「治療が必要であることを示す説明」や「診断書」が重要な判断材料になります。インビザラインであっても、治療目的が明確であれば医療費控除の申請は十分可能です。
インビザライン矯正に関連する費用のうち、どの部分が医療費控除の対象になるのか、また対象にならないのかを明確にしておきましょう。
インビザラインでかかった費用のうち、医療費控除の対象となるのは「治療を目的として支払った費用」に限られます。具体的には以下のような費用が含まれます:
通院のための交通費も対象に含めることができますが、これは電車やバスなどの公共交通機関を利用した場合に限ります。また、小さなお子さんの通院に付き添った場合は、付添人の交通費も医療費控除の対象となります。
ただし、対象となるためには、それらの費用が「治療に必要」として医師から説明を受けていることが前提です。領収書や明細書を保管し、確定申告時に提出できるように準備しておきましょう。
一方で、インビザライン矯正に関連する費用でも、医療費控除の対象とならないものもあります。主なものとしては:
特に注意が必要なのは、自家用車での通院費用です。ガソリン代や駐車場代は医療費控除の対象外となるため、可能であれば公共交通機関を利用することをおすすめします。
医療費控除を受けることで、実際にどれくらいの金額が戻ってくるのかを計算してみましょう。計算方法を理解し、具体的な例を見ていくことで、自分のケースでの還付金額の目安がわかります。
医療費控除額は以下の計算式で求められます:
医療費控除額 = 支払った医療費の合計額 – 保険金などで補填された金額 – 10万円(または総所得金額等の5%のいずれか少ない方)
ただし、医療費控除額の上限は200万円です。
この控除額に所得税率をかけた金額が、還付される所得税額の目安となります。さらに、住民税も一部軽減されます。
所得税率は課税所得金額によって異なります。2025年時点での所得税率は以下の通りです:
所得税率が高いほど、還付される金額も大きくなります。例えば、同じ医療費控除額でも、所得税率5%の方と33%の方では、還付される金額に大きな差が出ます。
例えば、インビザライン矯正で80万円支払った場合を考えてみましょう。他の医療費や保険金の受取がないと仮定します。
医療費控除額は「80万円 – 10万円 = 70万円」となります。
この方の所得が500万円で所得税率が20%の場合、還付される所得税は「70万円 × 20% = 14万円」となります。
さらに住民税も軽減されます。住民税の税率は一律10%なので、「70万円 × 10% = 7万円」が住民税から軽減されます。
つまり、合計で「14万円 + 7万円 = 21万円」が還付される計算になります。インビザライン治療費80万円のうち、約26%が還付されることになるのです。
インビザライン矯正の医療費控除を受けるためには、確定申告が必要です。申請方法と必要な書類について詳しく解説します。
医療費控除の申請に必要な書類は以下の通りです:
2017年分の確定申告から、医療費の領収書の提出は不要となり、代わりに「医療費控除の明細書」の提出が必要になりました。ただし、領収書は5年間保管する義務があり、税務署から求められた場合には提示する必要があります。
また、インビザライン矯正が治療目的であることを示す診断書があると、審査がスムーズに進む可能性が高まります。特に成人の矯正治療の場合は、治療の必要性を示す診断書を歯科医師に作成してもらうことをおすすめします。
確定申告は以下の方法で行うことができます:
最も手軽なのはe-Taxを利用したオンライン申告です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、画面の案内に従って必要事項を入力するだけで申告書類を作成できます。
医療費控除の明細書は、医療機関ごとに支払った医療費の合計額を記入します。インビザライン矯正の場合は、歯科医院名と支払った金額、治療内容(例:「歯列矯正治療」)を記入します。通院交通費を含める場合は、別途「交通費」として記入します。
申告期間は原則として翌年2月16日から3月15日までですが、還付申告の場合は1月1日から受け付けています。また、還付申告は5年以内であれば申告可能です。2024年に支払った医療費の控除は、2025年1月1日から2029年12月31日まで申告できます。
インビザライン矯正の医療費控除について、特に注意すべき点とよくある質問にお答えします。
インビザライン矯正は通常1〜2年程度かかるため、治療費の支払いも複数年にわたることがあります。医療費控除は1年間(1月1日〜12月31日)ごとに計算するため、その年に実際に支払った金額のみが対象となります。
例えば、2024年に40万円、2025年に40万円支払った場合、それぞれの年で別々に医療費控除を申請する必要があります。一括払いか分割払いかに関わらず、実際に支払った年の医療費として申告します。
歯科ローンやクレジットカードで支払った場合も医療費控除の対象となります。この場合、実際に支払いが行われた年の医療費として申告します。
歯科ローンを利用した場合は、契約時に全額を医療機関に支払ったとみなされるため、契約した年の医療費として申告できます。ただし、ローンの金利や手数料は医療費控除の対象外です。
クレジットカード払いの場合は、カード会社が医療機関に支払った時点(通常は利用した月)の医療費として申告します。
特に成人の矯正治療の場合、税務署から治療目的の証明を求められることがあります。その場合は、歯科医師による診断書や治療計画書などを提示する必要があります。
診断書には、矯正治療が必要な医学的理由(例:「不正咬合による咀嚼障害の改善」「顎関節症の予防」など)が明記されていると良いでしょう。事前に歯科医院に相談し、必要に応じて診断書を作成してもらうことをおすすめします。
インビザライン矯正は高額な治療ですが、医療費控除を上手に活用することで、経済的負担を軽減できます。治療を検討している方は、ぜひこの制度を利用してください。
当院では、インビザライン矯正の専門知識を持つスタッフが、治療内容だけでなく医療費控除についてもアドバイスいたします。お気軽にご相談ください。
詳しい情報や無料カウンセリングのご予約は、インビザラインのページをご覧ください。
マウスピース矯正、裏側矯正、インプラント治療が得意です。 特にインビザライン矯正は最年少でプラチナドクターを獲得しました。 2022年から3年連続でインビザラインドクターのトップ1%のブラックダイヤモンドプロバイダーに選ばれています。