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インビザライン抜歯なしで治療できる?条件と判断基準を専門医が解説

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インビザライン抜歯なしで治療できる?条件と判断基準を専門医が解説

インビザライン矯正で抜歯は本当に必要ないのか

インビザライン矯正を検討されている方から「抜歯なしで治療できますか?」という質問を頻繁にいただきます。

透明なマウスピースで目立たず矯正できるインビザラインは、従来のワイヤー矯正と比べて「抜歯の必要がない」というイメージを持たれることが多いようです。

しかし、実際には「インビザラインだから抜歯不要」というわけではありません・・・

抜歯の必要性は、矯正装置の種類ではなく、患者様の歯並びや顎の骨格、歯を動かすスペースの有無によって決まります。

私はこれまで2,500件以上のインビザライン症例を担当してきましたが、適切な診断と治療計画によって、多くのケースで抜歯を避けることができています。

この記事では、インビザライン矯正における抜歯の判断基準と、抜歯なしで治療できる条件について、専門医の視点から詳しく解説します。

抜歯なしでインビザライン治療ができる3つの条件

インビザライン矯正で抜歯を避けられるかどうかは、歯を並べるための「スペース」をどう確保するかにかかっています。

抜歯をしない場合、主に以下の3つの方法でスペースを作り出します。

IPR(歯の側面を削る方法)で対応できる場合

IPRは「Inter Proximal Reduction」の略で、歯と歯の間のエナメル質をわずかに削ってスペースを作る方法です。

「ディスキング」や「ストリッピング」とも呼ばれます。

1本あたり片側0.25mm程度、多くても0.5mm程度を削ります・・・

エナメル質の厚みは約2〜3mmあるため、この範囲内であれば虫歯のリスクが上がることはありません。

痛みもほとんどなく、安全性の高い処置です。

軽度から中等度の叢生(歯のガタガタ)や、わずかな前歯の突出感であれば、IPRだけで十分なスペースを確保できることが多いです。

歯列の幅を拡大できる場合

歯列を横方向に広げることで、歯を並べるスペースを作り出す方法もあります。

成長期の子供と違い、大人の矯正では顎の骨自体を拡大することはできません。

しかし、歯が埋まっている歯槽骨の形を変えることで、歯列を側方に拡大することは可能です。

インビザラインのマウスピースで適切な矯正力をかけることで、歯槽骨の形が変わり、歯列が横に広がります。

これにより前歯を並べるスペースが生まれ、一定量前歯を後方に下げることもできます。

ただし、拡大できる範囲には限界があり、無理に広げすぎると後戻りのリスクが高まります。

奥歯の後方移動が可能な場合

奥歯をさらに奥へ移動させることで、前歯を並べるスペースを確保する方法です。

この方法は、親知らずが存在しないことが条件となります。

親知らずがあると、奥歯を後ろに動かすスペースがないためです。

奥歯の後方移動は、実はワイヤー矯正が苦手とする分野です・・・

インビザラインのマウスピースは歯全体を覆うため、奥歯を効率的に後方へ動かすことができます。

ただし、1本ずつ順番に動かしていくため、治療期間は長くなる傾向があります。

抜歯が必要になる症例の判断基準

一方で、抜歯をしなければ理想的な歯並びや噛み合わせを実現できないケースも存在します。

抜歯が必要と判断される主なケースは以下の通りです。

重度の叢生(歯のガタガタ)がある場合

歯が重なり合って生えている状態を「叢生」と呼びます。

軽度の叢生であればIPRや歯列拡大で対応できますが、重度の場合は抜歯が必要になることが多いです。

具体的には、歯を並べるために必要なスペースが10mm以上不足している場合、非抜歯での治療は難しくなります。

小臼歯1本のサイズが平均7mm程度なので、両側2本抜歯すれば約14mmのスペースが確保できます。

重度の八重歯や乱杭歯も、この重度叢生に含まれます。

歯が正しい位置に収まるスペースが絶対的に不足している場合、抜歯によってスペースを作る必要があります。

前歯の突出感が強い場合

いわゆる「出っ歯」の状態で、前歯が大きく前方に突き出ているケースです。

歯列自体は整っていても、前歯の突出感が気になる場合、抜歯矯正を選択することがあります。

抜歯をすることで、前歯を後方に大きく移動させるスペースが生まれます。

これにより口元の突出感を改善し、横顔のラインを美しく整えることができます。

特にEライン(鼻先と顎先を結んだライン)の改善を希望される場合、抜歯矯正が効果的です。

非抜歯では前歯を後ろに下げる量に限界があるため、大きな変化を求める場合は抜歯が必要になります。

歯の生える向きや位置に問題がある場合

歯が斜めに生えていたり、正しい位置から大きくずれて生えている場合も、抜歯が必要になることがあります。

インビザラインのマウスピースは歯をしっかり覆うことで効果を発揮します。

しかし、歯の向きが極端におかしい場合、マウスピースが歯を覆えず、矯正力が十分に伝わりません。

このような場合、問題のある歯の近くの小臼歯を抜歯してスペースを作り、その歯を正しい向きに矯正しながら全体の歯列も整えます。

埋まっている親知らずが他の歯を押している場合も、親知らずの抜歯が必要になります。

インビザラインで抜歯矯正を行うメリットとデメリット

抜歯が必要と診断された場合、インビザラインで抜歯矯正を行うことには、メリットとデメリットの両面があります。

抜歯矯正のメリット

まず、抜歯によって十分なスペースが確保できるため、歯を理想的な位置に動かすことができます。

前歯の突出感を大きく改善できるため、横顔のラインが美しくなります。

Eラインの改善により、口元のバランスが整い、顔全体の印象が変わることも少なくありません。

また、無理に歯列を拡大したり、限界まで奥歯を後方移動させる必要がないため、治療後の安定性が高くなります。

後戻りのリスクも低減できます。

さらに、インビザラインは透明なマウスピースなので、抜歯矯正中でも目立ちません。

ワイヤー矯正のように金属が見えることがないため、審美性を保ちながら治療を進められます。

抜歯矯正のデメリット

一方で、健康な歯を抜くことへの心理的抵抗を感じる方もいらっしゃいます。

抜歯後は一時的に歯の本数が減るため、その期間の見た目を気にされる方もいます。

ただし、インビザラインの場合は透明なマウスピースで隙間が目立ちにくく、この点はワイヤー矯正よりも有利です。

また、抜歯によって大きく歯を動かすため、治療期間が長くなる傾向があります。

非抜歯矯正が1年程度で終わる場合でも、抜歯矯正では1年半から2年以上かかることもあります。

ただし、当院ではPBM healing(光加速矯正装置)を使用することで、治療期間を大幅に短縮することが可能です。

通常1年かかる矯正を最短5ヶ月で終えることもできます。

前歯だけの部分矯正は抜歯なしで可能か

「前歯4本だけ」など、気になる部分だけを治したいというご要望もよくいただきます。

インビザラインには、前歯に特化した「インビザラインGO」や「インビザラインエクスプレス」というシステムがあります。

これらは部分矯正に対応しており、全体矯正よりも費用を抑えられます。

しかし、前歯だけの矯正で対応できるケースは限定的です・・・

部分矯正が難しいケース

最も多いのが、上下の奥歯をしっかり噛み合わせた時、上の前歯の真後ろに下の前歯が噛み込んでくるケースです。

この場合、前歯だけを動かそうとしても、下の前歯が邪魔をして上の前歯を動かせません。

奥歯の噛み合わせから調整する必要があるため、全体矯正が必要になります。

また、前歯のガタガタが大きい場合も、前歯だけのスペースでは足りず、全体矯正が必要になることがあります。

部分矯正を希望される場合は、まず精密検査を受けて、本当に部分矯正で対応できるかを診断することが重要です。

部分矯正で対応できるケース

軽度の前歯のガタガタや、わずかな隙間、軽い捻れなどは、部分矯正で対応できることがあります。

IPRで少しずつスペースを作りながら、前歯を整えていきます。

治療期間も3〜6ヶ月程度と短く、費用も抑えられるため、条件が合えば良い選択肢です。

ただし、噛み合わせに問題がないことが前提となります。

抜歯の判断は専門医の診断が不可欠

「インビザラインで抜歯をする歯科医師はスキルが低い」という誤解を持たれている方もいらっしゃいます。

しかし、これは大きな誤解です。

実際には、抜歯・非抜歯の判断は、患者様の骨格や歯の状態を正確に診断した上で行われます。

CT診断による骨格の正確な把握

インビザラインのシミュレーションソフトは非常に優れていますが、それだけでは見えない情報があります。

それが「顎の骨の状態」です。

歯を動かせる範囲は、歯を支えている歯槽骨の範囲内に限られます。

CT撮影によって骨の厚みや高さを正確に把握することで、無理のない治療計画を立てることができます。

シミュレーション上では可能に見えても、実際には骨が薄くて動かせないケースもあります。

CT診断を行うことで、こうしたリスクを事前に回避できます。

総合的な診断力が求められる

私はインビザラインだけでなく、舌側矯正やアンカースクリュー矯正の認定も取得しています。

複数の矯正方法を理解しているからこそ、「本当にインビザラインが最適か」「他の方法を併用すべきか」を総合的に判断できます。

また、インプラントや補綴治療の知識も持っているため、矯正治療と他の治療を組み合わせた包括的なアプローチも可能です。

抜歯・非抜歯の判断は、単に「抜かない方が良い」という単純なものではありません。

患者様の希望、骨格、歯の状態、噛み合わせ、長期的な安定性など、多くの要素を総合的に考慮して決定します。

だからこそ、経験豊富な専門医による診断が不可欠なのです。

RIVER CLINIC DENTALの非抜歯矯正へのこだわり

当院では、できる限り非抜歯での矯正治療を目指しています。

健康な歯を残すことは、長期的な口腔の健康にとって重要だからです。

しかし、無理に非抜歯にこだわることで、治療結果が不十分になったり、後戻りのリスクが高まることは避けなければなりません。

PBM healingによるスピード矯正

当院では、PBM healing(光加速矯正装置)を使用したスピード矯正を提供しています。

歯の周辺組織に近赤外線光を照射することで、細胞を活性化させます。

これにより歯を支える歯槽骨の細胞代謝が促進され、通常よりも歯を速く移動させることができます。

通常1年かかる矯正を、最短5ヶ月で終えることも可能です。

日本でもトップクラスの症例数を誇り、多くの患者様に満足いただいています。

治療期間が短縮できることで、抜歯矯正のデメリットである「治療期間の長さ」も軽減できます。

Eラインの改善を含む審美的矯正

当院の矯正治療は、単に歯並びを整えるだけではありません。

Eラインの改善を含む、顔全体の美しさを考えた審美的矯正を得意としています。

横顔のコンプレックスを克服し、口元のバランスを向上させることで、自信を持って笑顔になれる方が増えています。

RIVER CLINIC美容外科との連携により、審美歯科的な視点やノウハウも活かしながら、美と健康を追求した治療を提供しています。

一医院で完結する総合治療

当院では、インプラント・セラミック・矯正治療を一医院で行うことが可能です。

私は日本口腔インプラント学会正会員でもあり、インプラントの経験も豊富です。

他院では難しいと言われるような患者様の治療も、多く担当させていただいています。

矯正治療と補綴治療を組み合わせることで、より理想的な口元を実現できるケースもあります。

複数の医院を回る必要がなく、一貫した治療計画のもとで治療を進められることは、大きなメリットです。

まとめ:あなたに最適な治療法を見つけるために

インビザライン矯正で抜歯が必要かどうかは、患者様一人ひとりの歯並びや骨格によって異なります。

「インビザラインだから抜歯不要」というわけではなく、適切な診断に基づいて判断されます。

軽度から中等度の叢生や前歯の突出であれば、IPR・歯列拡大・奥歯の後方移動によって、抜歯なしで治療できることが多いです。

一方、重度の叢生や大きな前歯の突出感がある場合は、抜歯によって十分なスペースを確保することで、より理想的な結果を得られます。

抜歯・非抜歯の判断は、CT診断を含む精密検査と、経験豊富な専門医による総合的な診断が不可欠です。

当院では、2,500件以上の症例実績を持つインビザラインブラックダイヤモンドトッププロバイダー認定医として、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案しています。

PBM healingによるスピード矯正や、Eラインの改善を含む審美的矯正、一医院で完結する総合治療など、当院ならではの強みを活かした治療を提供しています。

歯並びや噛み合わせでお悩みの方、抜歯の必要性について詳しく知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

カウンセリングから診断に必要なレントゲン撮影まで無料で行っています。

恵比寿駅より徒歩1分の好立地で、平日19時まで診療しています。

あなたに最適な矯正治療の選択肢をご提案いたします。

インビザライン矯正について詳しく知りたい方はこちら:

RIVER CLINIC DENTAL インビザライン

古居 憲
この記事の監修者
院長 古居 憲

マウスピース矯正、裏側矯正、インプラント治療が得意です。 特にインビザライン矯正は最年少でプラチナドクターを獲得しました。 2022年から3年連続でインビザラインドクターのトップ1%のブラックダイヤモンドプロバイダーに選ばれています。

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