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インビザライン専門医の選び方〜失敗しない10のポイント

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インビザライン専門医の選び方〜失敗しない10のポイント

インビザライン矯正で失敗しないために専門医選びが重要な理由

インビザライン矯正は、透明なマウスピースで歯並びを整える人気の治療法です。目立たず取り外し可能という特徴から、多くの方に選ばれています。しかし、どの歯科医院で治療を受けるかによって、その仕上がりには大きな差が生じることをご存じでしょうか。

インビザラインは専用システムを使って治療計画を立てるため、どこで受けても同じ結果になると思われがちです。実際はそうではありません。患者様に合わせた治療にするためには、歯科医師による微調整が不可欠なのです。

私はインビザラインブラックダイヤモンドトッププロバイダー認定医として、これまで2,500症例以上の矯正治療を手がけてきました。その経験から言えることは、同じインビザラインでも担当医の知識や技術によって、治療結果に雲泥の差が生じるということです。

治療期間は一般的に1年以上。費用も決して安くありません。だからこそ、後悔しない専門医選びが何よりも重要なのです。

インビザライン専門医を選ぶ際の10のチェックポイント

インビザライン治療で失敗しないためには、適切な専門医を選ぶことが最も重要です。ここでは、専門医選びの際に確認すべき10のポイントをご紹介します。

1. インビザラインの認定資格と症例数をチェック

インビザライン治療において最も重視すべきは、医師の認定資格と症例数です。インビザラインでは、年間の症例数に応じて「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」「ブラックダイヤモンド」などのプロバイダーステータスが与えられます。

特に「ダイヤモンド」以上のプロバイダーは豊富な症例経験があり、様々な歯並びの問題に対応できる技術を持っています。医院のホームページや院内に認定証が掲示されているかをチェックしましょう。

症例数が多いということは、それだけ多くの患者さんの歯並びを改善してきた実績があるということ。特に難症例への対応経験が豊富な医師は、予期せぬトラブルにも適切に対処できる可能性が高くなります。

2. 矯正歯科の専門医かどうかを確認

インビザライン治療を行う医師が矯正歯科の専門医かどうかも重要なポイントです。日本矯正歯科学会の認定医・専門医の資格を持っていれば、矯正治療に関する専門的な知識と技術を持っていると言えるでしょう。

一般歯科医院でもインビザライン治療を行っているところはありますが、矯正専門でない場合、治療計画の立案や調整に関して経験が不足している可能性があります。特に複雑な症例では、矯正専門医の方が適切な治療を提供できる可能性が高いです。

3. インビザラインだけでなくワイヤー矯正も行っているか

意外に思われるかもしれませんが、インビザライン治療を検討する際は、その医師がワイヤー矯正も行っているかどうかを確認することが重要です。なぜなら、インビザラインだけでは対応できない症例もあり、そのような場合にワイヤー矯正の知識と技術があれば、最適な治療法を提案できるからです。

また、インビザライン治療中に予期せぬ問題が発生した場合、ワイヤー矯正でリカバリーやディテーリング(細かな調整)が必要になることもあります。両方の治療法に精通している医師なら、状況に応じて最適な対応ができるのです。

私の臨床経験からも、マウスピース矯正だけでなくワイヤー矯正の技術も持っていることで、患者さんの歯並びや骨格に合わせた最適な治療計画を立てられることを実感しています。両方の技術を持つ医師は、治療の選択肢が広がるだけでなく、治療中のトラブルにも柔軟に対応できるのです。

4. 検査設備が充実しているかどうか

インビザライン治療の成功には、精密な診断と治療計画が欠かせません。そのためには、充実した検査設備を持つ医院を選ぶことが重要です。

3Dスキャナー、デジタルレントゲン、CT撮影装置などの最新設備があれば、より正確な診断と治療計画が可能になります。特に3Dスキャナーは、従来の型取りよりも精度が高く、患者さんの負担も少ないというメリットがあります。

また、マイクロスコープなどの精密機器を使用している医院では、細部まで配慮した治療が期待できます。検査設備が充実していることは、医院の治療に対する姿勢や投資の表れでもあるのです。

5. アフターフォロー(保定期間の管理)が充実しているか

矯正治療は、マウスピースを外した後の「保定期間」も非常に重要です。歯は移動した後も元の位置に戻ろうとする性質があるため、適切な保定がなければせっかくの治療効果が失われてしまいます。

保定期間のフォローが充実している医院かどうかをチェックしましょう。具体的には、保定装置の種類や使用方法、定期検診の頻度などについて、明確な説明があるかどうかが判断材料になります。

私の経験上、治療後のフォローが不十分だと、せっかく整えた歯並びが後戻りしてしまうケースをよく目にします。治療終了後も責任を持ってサポートしてくれる医院を選ぶことが、長期的な治療成功の鍵となるのです。

6. 治療費の透明性があるかどうか

インビザライン治療は自費診療となるため、医院によって費用が異なります。重要なのは、治療費の内訳や追加費用の有無が明確に示されているかどうかです。

初診料、検査費、治療費、保定装置の費用、定期検診の費用など、すべての項目が明示されているか確認しましょう。また、途中で追加費用が発生する可能性についても、事前に説明があるかどうかもチェックポイントです。

安さだけで選ぶと、後から追加費用が発生したり、治療の質が低かったりするリスクがあります。適正な費用で質の高い治療を提供している医院を選ぶことが大切です。

7. 医師とのコミュニケーションが取りやすいか

インビザライン治療は長期間にわたるため、医師との相性やコミュニケーションの取りやすさも重要な選択基準です。初診やカウンセリングの際に、以下のポイントをチェックしてみましょう。

  • 質問に対して丁寧に答えてくれるか
  • 専門用語をわかりやすく説明してくれるか
  • 患者の希望や不安に耳を傾けてくれるか
  • 治療のリスクや限界についても正直に説明してくれるか

私は患者さんとのコミュニケーションを特に大切にしています。治療の成功には、患者さんの協力が不可欠だからです。特にインビザラインは自己管理が重要なので、疑問や不安があればいつでも相談できる関係性が理想的です。

治療中に何か問題が発生した場合の対応についても、事前に確認しておくと安心です。

8. 治療期間の見通しが明確か

インビザライン治療の期間は、歯並びの状態や治療計画によって異なります。一般的には半年から2年程度かかることが多いですが、医院によっては「スピード矯正」を謳っているところもあります。

重要なのは、治療期間の見通しが明確に示されているかどうかです。また、その期間が現実的かどうかも判断材料になります。あまりにも短い期間を提示している場合は、治療の質に疑問を持つべきかもしれません。

当院では、PBM healing(光加速矯正装置)を使用したスピード矯正を提供していますが、これは科学的根拠に基づいた方法です。近赤外線光の照射により細胞を活性化させ、通常1年かかる矯正を最短5ヶ月で完了できる可能性があります。しかし、すべての症例で同じ結果が得られるわけではないことも、正直にお伝えしています。

9. 治療のゴールイメージを共有できるか

インビザライン治療を始める前に、どのような歯並びを目指すのかという「ゴールイメージ」を医師と共有することが非常に重要です。単に「歯並びを整える」だけでなく、顔全体のバランスや噛み合わせの機能性も考慮した治療計画が立てられているかどうかをチェックしましょう。

優れた専門医は、歯並びの審美性だけでなく、Eライン(横顔のバランス)や口を開けたときの歯ぐきの見え方、噛み合わせの機能なども考慮した総合的な治療計画を提案します。

私の臨床では、単に歯を並べるだけでなく、患者さんの顔立ちや骨格に合わせた最適な歯並びを目指しています。特にEラインの改善は、横顔の美しさに直結する重要なポイントです。治療前のカウンセリングでは、3Dシミュレーションを用いて治療後のイメージを具体的に共有するようにしています。

治療のゴールイメージが明確になっていれば、途中で「思っていたのと違う」というミスマッチが生じるリスクを減らすことができます。

10. 難症例への対応実績があるか

最後に確認したいのは、難症例への対応実績です。インビザラインは比較的軽度から中等度の歯並びの乱れに適していると言われていますが、経験豊富な専門医であれば、従来ならワイヤー矯正が必要とされていた症例にもインビザラインで対応できることがあります。

医院のホームページやカウンセリングで、様々な症例の治療実績(ビフォーアフター写真など)を確認できるかどうかをチェックしましょう。特に自分の歯並びに似た症例の治療実績があれば、より具体的なイメージを持つことができます。

他院で「インビザラインでは難しい」と言われた症例でも、経験豊富な専門医なら対応できる可能性があります。セカンドオピニオンを求めることも選択肢の一つです。

インビザライン治療で失敗・後悔するケースとその対策

インビザライン治療は多くの方に選ばれる人気の矯正方法ですが、残念ながら失敗や後悔につながるケースも存在します。ここでは、よくある失敗例とその対策についてご紹介します。

理想の歯並びにならなかった場合

インビザライン治療で最も多い後悔は、「思っていた歯並びにならなかった」というものです。これは主に、治療前のカウンセリングで医師と患者の間でゴールイメージの共有が不十分だったことが原因です。

対策としては、治療前に3Dシミュレーションなどを用いて、治療後の歯並びのイメージを具体的に確認することが重要です。また、「どこまで改善できるか」「どのような限界があるか」についても、医師から詳しく説明を受けるようにしましょう。

インビザラインでは、治療計画を立てる段階でクリンチェック(コンピューターシミュレーション)を作成します。このシミュレーションを患者さんと一緒に確認し、必要に応じて修正することで、ゴールイメージのミスマッチを防ぐことができます。

噛み合わせが悪化した場合

見た目の改善だけに注目すると、噛み合わせの機能性がおろそかになることがあります。噛み合わせが悪化すると、顎関節症や頭痛などの症状が現れることもあるため、注意が必要です。

対策としては、審美性だけでなく機能性も重視した治療計画を立てる医師を選ぶことが重要です。また、治療中も定期的に噛み合わせのチェックを行い、必要に応じて調整することが大切です。

私の臨床では、見た目の美しさと噛み合わせの機能性の両立を常に意識しています。特に奥歯の噛み合わせは、インビザラインでは調整が難しい場合もあるため、必要に応じて追加のアライナー(マウスピース)を作成するなどの対応を行っています。

治療期間が予想以上に長くなった場合

インビザライン治療では、予定していた期間よりも長くかかることがあります。これは主に、患者さん自身のマウスピース装着時間が不足していたり、歯の動きが予想通りに進まなかったりすることが原因です。

対策としては、医師の指示通りにマウスピースを装着すること(1日20〜22時間)が最も重要です。また、定期的な通院で歯の動きをチェックし、必要に応じて治療計画を修正することも大切です。

当院では、PBM healing(光加速矯正装置)を使用することで治療期間の短縮を図っていますが、それでも患者さん自身の協力が不可欠です。治療開始前に、どの程度の期間がかかる可能性があるか、また延長する可能性があるケースについても説明するようにしています。

歯茎が下がって歯根が露出した場合

インビザライン治療に限らず、矯正治療全般で起こり得るリスクとして、歯茎の退縮(歯肉退縮)があります。歯を動かす際に無理な力がかかると、歯茎が下がって歯根が露出することがあります。

対策としては、治療前に歯周組織の健康状態をしっかりチェックし、必要に応じて歯周治療を行うことが重要です。また、治療中も定期的に歯茎の状態をチェックし、異常があれば早めに対処することが大切です。

特に歯周病の既往がある方や、もともと歯茎が薄い方は、このリスクが高まる可能性があります。治療前のカウンセリングで、こうしたリスクについても医師から説明を受けるようにしましょう。

インビザライン専門医が教える自分に合った医師の見つけ方

ここまで、インビザライン専門医を選ぶ際のチェックポイントや失敗例についてご紹介してきました。最後に、自分に合った医師を見つけるための具体的な方法をお伝えします。

複数の医院でカウンセリングを受ける

インビザライン治療は長期間にわたり、費用も決して安くありません。だからこそ、一つの医院だけでなく、複数の医院でカウンセリングを受けることをおすすめします。

同じ症状でも、医師によって治療計画や費用、期間などが異なることがあります。複数の意見を聞くことで、より自分に合った治療法を見つけることができるでしょう。

カウンセリングでは、単に説明を聞くだけでなく、積極的に質問することが大切です。疑問点や不安な点をすべて解消してから治療を始めることで、後悔するリスクを減らすことができます。

実際の治療例や患者の声を確認する

医院のホームページやSNSで、実際の治療例(ビフォーアフター写真)や患者さんの声を確認することも有効です。特に自分の歯並びに似た症例の治療結果があれば、より具体的なイメージを持つことができます。

ただし、掲載されている症例は比較的成功した例が多いことを念頭に置いておく必要があります。可能であれば、知人や友人で実際にその医院で治療を受けた人の意見を聞くのも良いでしょう。

私たちリバークリニックデンタルでは、様々な症例の治療実績を公開しています。歯並びだけでなく、Eライン(横顔のバランス)の改善例なども紹介していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

医師の人柄や相性も重視する

インビザライン治療は長期間にわたるため、医師との相性も重要な選択基準です。いくら技術が優れていても、コミュニケーションが取りづらい医師では、治療中にストレスを感じてしまうかもしれません。

カウンセリングの際に、医師の説明の仕方や質問への対応、雰囲気などをチェックしてみましょう。「この医師なら安心して任せられる」と感じられることが大切です。

私は患者さんとの信頼関係を最も重視しています。どんな些細な疑問や不安にも丁寧に対応し、患者さんが納得した上で治療を進めることが、成功への近道だと考えているからです。

まとめ:インビザライン治療で失敗しないための専門医選び

インビザライン治療で失敗しないためには、適切な専門医選びが何よりも重要です。本記事でご紹介した10のチェックポイントを参考に、慎重に医師を選んでいただければと思います。

特に重要なのは、認定資格と症例数、矯正専門医かどうか、検査設備の充実度、アフターフォローの体制、そして医師とのコミュニケーションのしやすさです。これらのポイントをしっかりチェックすることで、後悔のない治療を受けることができるでしょう。

インビザライン治療は、正しく行えば歯並びの改善だけでなく、顔全体のバランスや噛み合わせの機能も向上させることができる素晴らしい治療法です。ぜひ信頼できる専門医と二人三脚で、理想の歯並びを手に入れてください。

私たちリバークリニックデンタルでは、インビザラインブラックダイヤモンドトッププロバイダー認定医として、患者さん一人ひとりに最適な治療計画をご提案しています。インビザライン治療をご検討の方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。

詳しい情報や症例写真は、インビザライン リバークリニックデンタルのホームページでもご覧いただけます。あなたの理想の笑顔のために、私たちがサポートいたします。

古居 憲
この記事の監修者
院長 古居 憲

マウスピース矯正、裏側矯正、インプラント治療が得意です。 特にインビザライン矯正は最年少でプラチナドクターを獲得しました。 2022年から3年連続でインビザラインドクターのトップ1%のブラックダイヤモンドプロバイダーに選ばれています。

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