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顔の左右非対称とは、顔の中心線を基準にして左右のバランスが崩れている状態を指します。
多くの方が最初に気づくのは、上下の前歯の正中線がズレていることです。鏡をじっと見て「イー」とした時に、前歯の中心が合っていないことに気づき、そこから顔全体の非対称に意識が向くようになります。
顔の左右非対称には、いくつかの典型的な特徴があります。
**口角の高さの違い**は、最も目立つ特徴の一つです。笑顔を作った時に片方の口角だけが上がり、もう片方が下がったままになることがあります。これは特に写真を撮った時に顕著に表れます。
**オトガイ(アゴ先)のズレ**も、よく見られる症状です。顔の中心線に対してアゴが左右どちらかに曲がっているように見えます。正面から見た時に、アゴの先端が顔の中心からズレていることが分かります。
**エラの張り方の左右差**も特徴的です。片側のエラだけが張って見えたり、顎角部の大きさに明らかな違いがあったりします。これは下顎骨の成長の左右差によって生じることが多いです。
**ほうれい線の深さや長さの違い**も、顔の非対称を示すサインです。片側だけシワが深くなったり、左右で長さが異なったりします。これは骨格の歪みに伴い、顔の筋肉の使い方にも左右差が生じるためです。
**目や眉の高さの違い**が見られることもあります。利き目を優先的に使う習慣により、左右で顔の筋肉を使う頻度が異なり、結果的に目の大きさや眉の位置に差が出ることがあります。
顔の左右非対称の原因は、大きく分けて「骨格性」と「歯性」の2つに分類されます。
**骨格性の非対称**は、上顎骨や下顎骨そのものの形や大きさ、位置に問題がある場合です。下顎は10歳から18歳ごろに大きく成長しますが、この時期に何らかの問題が起きて下顎が左右どちらかにズレて成長してしまうことがあります。
下顎枝の左右の長さに差が生じる原因としては、片側の過成長、顎関節症に伴う関節の炎症による下顎頭の吸収、遺伝的要因などが考えられます。また、上顎の大臼歯の左右の高さの違いによる傾き(上顎のカント)が原因となっていることもあります。
**歯性の非対称**は、骨格には問題がなく、歯の傾斜や位置のズレによって見た目の非対称が生じている場合です。歯が前に極端に傾斜していたり、片側だけで噛む癖があったりすると、歯の位置がズレて顔の非対称につながることがあります。
**生活習慣による影響**も無視できません。食べ物を噛む時に片側ばかりで噛む癖、頬杖をつく習慣、同じ側を下にして寝る習慣などは、長期間続けることで顔や身体のバランスを崩す要因となります。
**ストレスや筋肉のこわばり**も、顔の非対称を引き起こす可能性があります。ストレスを感じると表情筋が緊張し硬くなり、緊張状態が続くと知らず知らずのうちに歯を食いしばるようになります。このような筋肉のこわばりが長期間続くと、顔の左右バランスが崩れることがあります。

顔の左右非対称に対して、矯正治療だけで改善できるケースと、外科手術が必要なケースがあります。
ここでは、矯正治療の可能性と限界について、実際の臨床経験をもとに解説します。
歯の傾斜や位置のズレによる「歯性の非対称」は、矯正治療だけで改善できる可能性が高いです。
歯が前に極端に傾斜している場合や、上下の前歯の正中線がズレている場合、矯正装置を使って歯を適切な位置に移動させることで、見た目の改善が期待できます。特に、八重歯などの歯並びの乱れが原因で非対称に見えている場合は、矯正治療による効果が顕著です。
**インビザライン**などのマウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外し可能なため、口腔衛生管理を維持しやすいというメリットがあります。ただし、1日20〜22時間以上の装着が必要で、装着時間が不足すると計画通りに歯が動かないこともあります。
上顎の大臼歯の高さの左右差がある場合は、インプラントアンカーや顎間ゴムなどを併用して歯だけで左右差をなくす方法もあります。ただし、治療が終わって数年後にどの程度歯槽性の後戻りが起こるか予測が難しいため、長期的な安定性については慎重に検討する必要があります。
下顎骨そのものが左右にズレている「骨格性の非対称」の場合、矯正治療だけでは根本的な改善が難しいことがあります。
骨格的なズレから起こっている非対称を根本的に治すには、手術をして治すしかありません。これは美容整形とは異なり、形成手術(顎変形症手術)になります。ただし、手術となると入院期間も必要であり、全身麻酔での手術が怖くて治療に踏み切れない人も多いのが現実です。
しかし、骨格性の非対称であっても、矯正治療によって「目立たなくする」ことは可能な場合があります。アゴを前に出してみて、受け口にはなるが顔が真っ直ぐに見えるという方は、反対咬合の手術(下顎矢状分割骨切り術:SSRO)が適応となります。この手術により、アゴの曲がりが治るだけでなく、噛み合わせも同時に改善させることができます。
上顎骨の曲がりもある場合には、ルフォーⅠ型骨切り術とSSROを組み合わせることで、顔を真っ直ぐにすることができます。症例によっては、上顎も手術により左右差をなくすように移動し、骨格的な後戻りを起こさないような位置を3次元的に設定して移動する必要があります。
矯正治療には限界があることを理解しておくことが重要です。
アゴが曲がって見えるのは、骨が歪んでいるのではなく、横にずれているために曲がって見える場合があります。このような場合に、曲がりによって大きく見える側の骨を削ったからといって、左右が対称になるわけではありません。
特にアゴが曲がっている方は、実は反対咬合(下顎前突)が隠れている場合があります。本来であれば反対咬合になるべく骨が成長していたにもかかわらず、上手く咬めるところを探しているうちに、下顎が前方に突出するのではなく横にずれてしまう場合があるのです。
すべての矯正治療において、歯並びだけでなく「長期的な口腔の健康」を見据えた提案を重視することが大切です。矯正治療は短期間で終わる施術ではなく、数ヵ月〜数年単位で取り組む医療です。
骨格性の顔面非対称に対しては、矯正治療と外科手術を組み合わせた「外科矯正」が有効な治療法となります。
ここでは、外科矯正の具体的な方法と、そのメリット・デメリットについて解説します。
顎変形症とは、上顎骨または下顎骨あるいはその両方の形や大きさ、位置などに異常がおこり、その結果として顔の変形(ゆがみ、ねじれ)と噛み合わせの異常を起こしている状態をいいます。
**下顎矢状分割骨切り術(SSRO)**は、下顎の曲がりのみの場合に適用される手術です。下顎骨を切断して適切な位置に移動させ、プレートやスクリューで固定します。手術時間は約120分程度で、入院期間は5日程度です。
**ルフォーⅠ型骨切り術+SSRO**は、上下顎の曲がりがある場合に適用されます。上顎骨と下顎骨の両方を移動させることで、より高度な非対称の改善が可能になります。手術時間は約240〜360分で、入院期間は5日程度です。
**ルフォーⅠ型骨切り術+SSRO+オトガイ形成術**は、上下顎の曲がりが高度な場合に適用されます。上顎・下顎に加えてオトガイ(アゴ先)の形も整えることで、より調和の取れた顔貌を実現します。
通常、顎変形症の治療では術前矯正期間が1年から2年ほどあります。しかし、患者様のご負担をなるべく減らすために、術前矯正をしないか、もしくは最小限にする「サージャリーファースト法」を行っているクリニックもあります。
術前矯正期間を短くするということは、術後の矯正が通常より高度な技術を必要とします。この方法を採用する場合は、経験豊富な矯正歯科医との連携が不可欠です。
骨格的に左右対称になる位置でしっかり噛み合わせを作るために、手術までに歯を動かす術前矯正治療が1〜2年程度必要な場合もあります。手術後も骨が安定し、最終的に緊密な噛み合わせを作るために1年程度の術後矯正期間を経て保定に移行します。
外科矯正の最大のメリットは、骨格的な問題を根本的に解決できることです。
顔のねじれやゆがみを治し、表情・噛み合わせなどの機能の回復を行うことができます。見た目の改善だけでなく、噛み合わせの改善により、食事がしやすくなったり、発音が改善したりする効果も期待できます。
一方、デメリットとしては、全身麻酔での手術が必要であること、入院期間が必要であること、術後2〜3週間程度は目立つ腫れや内出血があること、顎間固定が必要になることなどが挙げられます。
また、手術には一定のリスクが伴います。感染、出血、神経損傷などの合併症の可能性があるため、十分な説明を受け、納得した上で治療を開始することが重要です。

顔の左右非対称を予防・改善するためには、日常生活の中での噛み癖や姿勢を見直すことも重要です。
ここでは、今日から実践できる具体的な方法をご紹介します。
食べ物を噛む時に片側ばかりで噛む癖は、顔の左右非対称を引き起こす大きな要因です。
片側の筋肉ばかりが発達してしまい、左右のバランスが崩れます。意識的に両側で均等に噛むようにすることが大切です。
具体的には、一口食べたら右側で噛み、次の一口は左側で噛むというように、交互に噛む側を変える習慣をつけると良いでしょう。最初は意識しないとできませんが、続けることで自然と両側で噛めるようになります。
また、虫歯や歯周病で片側の歯が痛い場合、無意識に反対側ばかりで噛んでしまうことがあります。口腔内の問題がある場合は、早めに歯科医院を受診し、治療を受けることが重要です。
普段の姿勢は、顔の形や表情に大きな影響を与えます。
常にパソコンやスマートフォンを見下ろす姿勢でいると、首が前に出て肩が丸くなります。この状態が続くと、顔の片側に余計な力が入り、徐々に左右差が生じてきます。
デスクワークをする際は、モニターの高さを目線の高さに合わせ、背筋を伸ばして座るようにしましょう。1時間に1回は立ち上がってストレッチをするなど、同じ姿勢を長時間続けないことが大切です。
寝る時に同じ向きばかりで寝るのも、顔の非対称を助長する要因となります。仰向けで寝ることを心がけ、横向きで寝る場合は左右交互に向きを変えるようにすると良いでしょう。
顔と首の筋肉を意識的に動かすトレーニングは、非対称の改善に効果的です。
頭を横に傾けて、口角と目線を斜め上にします。合わせて耳から首にかけての耳下腺を伸ばすと、左右非対称な顔にアプローチできます。
頬をふくらませて空気を左右に移動させる「風船エクササイズ」も効果的です。これらのトレーニングを毎日続けることで、顔の筋肉が均等に鍛えられ、徐々に左右のバランスが整っていく可能性があります。
ただし、筋肉トレーニングだけで骨格的な問題を解決することはできません。骨格性の非対称がある場合は、専門的な治療が必要です。
顔の左右非対称の治療を検討する際、多くの方が気になるのが治療期間と費用です。
ここでは、矯正治療と外科矯正それぞれの治療期間と費用の目安について解説します。
歯性の非対称に対する矯正治療の場合、治療期間は通常1年〜2年半程度です。
症状の程度や使用する矯正装置によって期間は変わります。軽度の症例であれば1年程度で終わることもありますが、抜歯が必要な場合や歯の移動量が多い場合は2年以上かかることもあります。
費用は症状やプランによって異なり、軽度症例向けのプランから全顎矯正まで段階的に用意されているのが一般的です。検査後に総額を明示し、追加費用の可能性についても事前に説明を受けることが重要です。
また、矯正終了後は後戻りを防ぐための保定期間が必要で、リテーナー装着と定期チェックを行います。保定期間は通常2年程度ですが、生涯にわたって保定装置を使用することが推奨されています。
外科矯正の場合、術前矯正期間(1〜2年)+手術+術後矯正期間(1年程度)で、トータル2年〜3年半程度の治療期間が必要です。
サージャリーファースト法を採用する場合は、術前矯正期間を短縮または省略できるため、治療期間を短くすることが可能です。ただし、術後の矯正が通常より高度な技術を必要とするため、経験豊富な矯正歯科医との連携が不可欠です。
費用については、手術の種類によって異なります。SSROのみの場合は約176万円(税込)、ルフォーⅠ型骨切り術+SSROの場合は約275万円(税込)、ルフォーⅠ型骨切り術+SSRO+オトガイ形成術の場合は約363万円(税込)が目安となります。これに加えて、サポーター代や術前・術後の矯正治療費が別途必要になります。
顎変形症と診断された場合、保険適用となる可能性があります。保険適用の場合は、費用負担が大幅に軽減されます。ただし、保険適用には一定の基準があり、すべてのケースで適用されるわけではありません。
矯正治療や外科矯正の費用は高額になることが多いため、多くのクリニックで分割払いやデンタルローンなどの支払い方法が用意されています。
治療を開始する前に、総額や支払い方法について十分に確認し、無理のない支払い計画を立てることが重要です。また、医療費控除の対象となる場合もあるため、確定申告の際に活用すると良いでしょう。

顔の左右非対称の治療を成功させるためには、まず正確な診断が不可欠です。
ここでは、専門クリニックで行われる精密検査と診断の流れについて解説します。
初診カウンセリングでは、患者様の悩みや希望を詳しくお聞きします。
「どの部分が気になるのか」「どのような状態になりたいのか」「治療に対する不安や疑問」などを遠慮なくお話しください。患者様それぞれ口元の美しさに対する意識や考えは違うので、しっかり要望に寄り添った治療を心がけることが重要です。
また、全身麻酔での手術が必要な場合の不安、入院期間、仕事や学校への影響など、生活面での懸念についても相談することができます。
治療を開始する前に、様々な検査を行います。現在の状態をしっかりと分析して把握することが、矯正治療の成功にとって最も大切だからです。
**レントゲン撮影**では、横顔のレントゲン写真(側貌セファロ規格写真)を撮影します。非対称の場合には、これに加えてCTレントゲンを撮影して3次元的に分析します。CT画像による骨格の三次元的分析により、骨格の左右差や上下のズレを正確に把握することができます。
**口腔内写真**では、歯並びや噛み合わせの状態を詳細に記録します。口腔内カメラを使用して治療経過を視覚化し、拡大視野下での丁寧な施術を実現します。
**噛み合わせ評価**では、実際の噛み合わせの状態を確認します。どの歯が先に当たるか、どの部分に隙間があるかなどを詳しく調べます。
**口腔内スキャン**では、デジタル印象採得装置(口腔内スキャナー)を使用して、歯列の3Dデータを取得します。これにより、治療計画の立案や治療後のシミュレーションが可能になります。
インビザラインなどのマウスピース矯正では、3Dシミュレーションソフトを用いて歯の移動計画を可視化します。
治療後の歯並びイメージを事前に確認できるため、患者様自身が納得したうえで開始できる点が特徴です。なお、シミュレーションはあくまで予測であり、実際の進行は個人差があります。
外科矯正の場合も、CT画像をもとに3次元的な手術計画を立てます。どの位置に骨を移動させるか、どのように固定するかなどを詳細に計画し、患者様に説明します。
矯正治療や外科矯正が終わった後も、後戻りを防ぐための保定期間が必要です。
ここでは、治療後のケアについて解説します。
矯正治療で動かした歯は、元の位置に戻ろうとする性質があります。
これを「後戻り」と呼びます。後戻りを防ぐために、治療後は保定装置(リテーナー)を装着する必要があります。
保定装置には、取り外し可能なタイプと固定式のタイプがあります。取り外し可能なタイプは、食事や歯磨きの時に外すことができますが、指示された時間はしっかりと装着することが重要です。固定式のタイプは、歯の裏側に細いワイヤーを接着して固定するもので、24時間装着されるため後戻りのリスクが低くなります。
保定期間は通常2年程度ですが、生涯にわたって保定装置を使用することが推奨されています。特に治療直後の数ヶ月は後戻りが起こりやすいため、指示された装着時間を守ることが大切です。
保定期間中は、定期的にクリニックを受診し、歯並びや噛み合わせの状態をチェックしてもらう必要があります。
通常、最初の1年は3ヶ月に1回、その後は半年に1回程度の頻度で受診します。定期チェックでは、後戻りの有無、保定装置の状態、口腔衛生状態などを確認します。
また、虫歯や歯周病の予防のために、定期的なクリーニングも重要です。矯正治療中は装置があるため歯磨きが難しく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。治療後も定期的にプロフェッショナルケアを受けることで、健康な口腔環境を維持することができます。
治療後も、片側噛みや頬杖などの悪習癖を避けることが重要です。
せっかく治療で改善した歯並びや顔のバランスも、悪習癖を続けることで再び崩れてしまう可能性があります。治療を機に、日常生活の中での姿勢や習慣を見直し、良い状態を維持するよう心がけましょう。
顔の左右非対称は、その原因によって適切な治療法が異なります。
歯の傾斜や位置のズレによる「歯性の非対称」であれば、矯正治療だけで改善できる可能性が高いです。一方、骨格的な問題による「骨格性の非対称」の場合は、外科矯正が必要になることもあります。
矯正治療は、見た目だけでなく「長期的な口腔の健康」を見据えた医療です。歯並びに少しでも気になる点がある方、将来の歯の健康を考え始めたい方は、まずはカウンセリングで現状を把握するところから始めてみてください。矯正が必要かどうかも含め、専門的な視点で丁寧にご説明いたします。
当院では、インビザラインブラックダイヤモンドトッププロバイダー認定医として、2,500件以上の症例実績をもとに、患者様一人ひとりに最適な治療プランをご提案しています。マイクロスコープを使用した精密な治療、PBM healing(光加速矯正装置)によるスピード矯正、セデーション(静脈内鎮静法)による恐怖心の軽減など、患者様のニーズに合わせた様々な選択肢をご用意しています。
顔の左右非対称でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。カウンセリングから診断に必要なレントゲン撮影まで無料で行っています。お急ぎの方は、当日治療まで行いますので、ご予約時にお申し付けください。
詳しい治療内容や料金については、RIVER CLINIC DENTAL 恵比寿の公式サイトをご覧ください。
マウスピース矯正、裏側矯正、インプラント治療が得意です。 特にインビザライン矯正は最年少でプラチナドクターを獲得しました。 2022年から3年連続でインビザラインドクターのトップ1%のブラックダイヤモンドプロバイダーに選ばれています。